立体化学: 3次元の化学入門

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本書は立体化学,すなわち分子の3 次元構造および構造と物性との関係の学 についての簡単な歴史と紹介のために書かれたものです. この主題は,現代化 学の重要問題のすべてに対して特に適した入門の役を果すように考えられます. 現代化学にこ3O-4O年のことを指しますが)の成功は,原子を互いに結合させ る力に関する新理論の発展と,分子構造の研究に用いられる,新しい,迅速で しかも有効な方法の出現の直接的結果です.これらの要因のために,新しい世 代の化学者の間に,立体化学は単にいくつかの現象を説明するのに便利と言う だけではなく,分子の反応性や性質を正しく解釈するための基礎になり得る, という考え方を植えつけてきました. 例えば生命現象の化学を理解するために は,立体化学の力を大いに借りなければなりません. 言いかえれば,3次元の 言葉で考えなければなりません. しかし,この本は立体化学についての総論でも,教科書でもありません. わ かり易く,興味深い題材を選ぶことに重点をおいたので,完全でもなければ体 系的でもありません.

Author(s): Giulio Natta; Mario Farina; 竹内敬人
Publisher: 広川書店
Year: 1975

Language: Japanese
Pages: 224

第I 章Pasteur の時代から今日までの立体化学
第2章原子と分子
第3章分子の形
第4章分子の対称性
第5章化学反応の動力学
第6章高分子の立体化学
第7章生体高分子
第8章化合物の構造と挙動
第9章光学活性の起原
付録
索引