理工学,および経済学や統計学への応用のために学ぶ読者を対象に,線形代数を初歩から解説.
紙数を惜しまず,例や説明を豊富に入れ,わかりやすさに努めました.
また,定義の仕方から例,演習問題に至るまで,全体的に応用する立場に立って書きました.
とくに,最終章「固有値問題」では,約90ページにわたって物理学,統計学など幅広い分野の例を取り上げ,線形代数がいかに応用に役立つかを明らかにしています.
線形代数を道具として使う方や,線形代数は難しい割にいま一つ有用性がわからないという方に,おすすめの1冊です.
Author(s): 柴田 正和
Publisher: 森北出版
Year: 2013
Language: Japanese
Pages: 336
はじめに
目次
第1章 ベクトル
1-1 2次元・3次元ベクトル
1-2 高次元ベクトル
1-3 抽象的ベクトル・公理論的ベクトル空間
第1章の演習問題
第2章 2次元・3次元ベクトルの1次変換と2次・3次正方行列
2-1 線形写像と1次変換
2-2 2次元(平面)ベクトルの1次変換と2次正方行列
2-3 3次元(空間)ベクトルの1次変換と3次正方行列
第2章の演習問題
第3章 行列(一般論)
3-1 線形写像と行列
3-2 行列の和と差・スカラー倍
3-3 行列の積
3-4 行列式
3-5 逆行列
3-6 線形写像の核
3-7 線形写像(行列)の階数
3-8 連立1次方程式
3-9 行列の区分けによる演算
3-10 行列の一覧
第3章の演習問題
第4章 固有値と座標系の変換
4-1 固有値と固有ベクトル
4-2 固有値問題の紹介
4-3 座標系の変換・行列の相似
4-4 実対称行列の固有値と固有ベクトル
4-5 ハミルトン-ケイリーの定理
4-6 固有値の摂動展開(固有値の近似解法I)
第4章の演習問題
第5章 正方行列の対角化および標準化と非正方行列の特異値分解
5-1 実対称行列と正規行列の対角化
5-2 一般の正方行列の対角化
5-3 2次形式
5-4 固有値の変分表現(固有値の近似解法Il)
5-5 対角化できない正方行列の標準化
5-6 非正方行列の特異値分解
第5章の演習問題
第6章 固有値問題
6-1 条件付き極値問題
6-2 2次曲線の分類
6-3 数列の連立漸化式から一般項を求める方法
6-4 主成分分析【統計学】
6-5 複合振動系【力学】
6-6 歪みと応力【弾性体力学】
6-7 遷移確率行列・マルコフ過程【確率論・統計物理学・数理経済学】
6-8 レオンチェフ・モデル【数理経済学】
6-9 微分方程式I 微分方程式の解曲線群の大域的性質
6-10 微分方程式Il 微分方程式の固有値問題 (シュトゥルム-リウヴィルの固有値問題) [13, 第6章]
6-11 微分方程式III 係数特異点の分類
第6章の演習問題
演習問題の解答
1-1
1-6
1-8
1-13
2-1
2-7
2-10
3-1
3-5
3-7
4-1
4-2
4-3
4-7
5-2
5-3
5-5
5-7
5-11
5-13
6-1
6-3
6-4
6-5
6-6
6-8
6-12
参考文献
あとがき
索引