ユークリッド『原論』など幾つかの文献を出発点に、幾何学の特徴付けと、非ユークリッド幾何が現代数学に果たした役割を紹介。
Author(s): 足立 恒雄
Publisher: 日本評論社
Year: 2019
Language: Japanese
Pages: 212
表紙
まえがき
目次
第0章 非ユークリッド幾何小史
0.1 平行線公準
0.2 双曲幾何学
0.3 『原論』の現代化
0.4 リーマンの貢献
第1章 非ユークリッド幾何をめぐる三つの疑問
1.1 なぜ非ユークリッド幾何を?
1.2 素朴な疑問
1.3 第一の疑問
1.4 第二の疑問
1.5 第三の疑問
1.6 補遺 アルキメデスの公理を使うと
第2章 理論とモデルの関係
2.1 構造
2.2 形式的理論
2.3 モデル
2.4 証明
2.5 完全性定理
第3章 絶対幾何の公理系
3.1 方針
3.2 結合の公理群 A
3.3 間の公理群 B
3.4 合同の公理群 C
3.5 角の合同の定義
3.6 連続性公理
3.7 2階絶対幾何
第4章 『原論』第Ⅰ巻を読む
4.1 角の合同(再)
4.2 《命題1》から《命題3》まで
4.3 《命題4》から《命題6》まで
4.4 角の大小の定義
4.5 《命題7》から《命題12》まで
第5章 『原論』第Ⅰ巻を読む(続)
5.1 角の定義の拡張
5.2 《命題22》から《命題26》まで
5.3 平行線の登場
5.4 補遺 角度について
第6章 双曲幾何の深淵を覗いた男
6.1 サッケーリ
6.2 サッケーリの定理
6.3 サッケーリの定理の証明
6.4 非アルキメデス型モデル
6.5 歴史メモ
第7章 双曲幾何の基礎
7.1 ユークリッド幾何と双曲幾何の定義
7.2 限界平行関係は同値律を満たす
7.3 極限三角形
第8章 ユークリッド幾何の基本定理
8.1 デカルト『幾何学』
8.2 数直線の導入
8.3 デカルト座標平面
8.4 ユークリッド幾何の基本定理
8.5 初等ユークリッド幾何は完全ではない
8.6 『幾何学の基礎』に関するコメント
8.7 補遺1 同型性の証明
8.8 補遺2 比例論
第9章 双曲幾何に隠された数体系
9.1 双曲幾何の古典的モデル
9.2 角の内部に収まる直線
9.3 変換という考え方
9.4 1次分数変換の例
9.5 双曲幾何の3鏡映定理
9.6 端点算の定義
第10章 双曲幾何の基本定理
10.1 上半平面モデルに付随する順序体
10.2 双曲幾何の基本定理
10.3 基本定理に関するコメント
10.4 補遺双曲平面の合同変換群
第11章 ボーヤイ=ロバチェフスキの公式の謎
11.1 完全性定理の適用
11.2 2階の幾何学
11.3 2階幾何の決定不能性
11.4 ボーヤイ=ロバチェフスキの公式
11.5 分析
11.6 タルスキの1階幾何
11.7 補遺命題11.1の証明
第12章 鏡映理論による古典幾何の分類
12.1 クラインの円盤モデル
12.2 射影平面の構築
12.3 極と極線
12.4 座標系の導入
12.5 対称双1次形式の導入
12.6 古典平面の分類
12.7 グリーンバーグの定理
12.8 補遺 計量平面の定義
参考文献
[23]
索引
奥付