結び目理論:分解定理・不変量・体積予想

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トポロジー(位相幾何学)の考え方は、数学ばかりでなく物理学や生命科学、物質科学、あるいはデータ解析でも必要とされるようになってきています。
結び目の性質を調べることは、典型的なトポロジーの問題であり、目で見てわかるということもあって多様な方法で研究されています。

本書は、大学で学ぶ数学の基本的な事柄を前提知識として、解析、圏論、ホモロジーなどのさまざまな数学を使いながら、結び目について解説します。
基本的な表現法や性質を示すところから始まり、結び目の不変量をいくつか紹介していきます。そして、双曲空間のモデルを解説したうえで、新しい話題である体積予想の理解を目指します。

豊富な図を交えながら、具体的で平易な解説がなされています。
演習問題によって、さらに理解を深めていくことができます。

結び目についてひと通り学びたい方や、3次元の話題に興味のある方に、おすすめの一冊です。

◆電子版が発行されました
◆詳細は、森北出版Webサイトにて


【目次】
第1章 結び目
1.1 結び目の数学的扱い
1.2 結び目の図とライデマイスター変形
1.3 結び目,絡み目の例
1.4 結び目の連結和
1.5 結び目の最小交点数
1.6 結び目解消数
1.7 絡み数
1.8 タングル
1.9 圏
1.10 組みひも群
1.11 組みひもと結び目
章末問題

第2章 曲面と結び目
2.1 曲面
2.2 オイラー数と種数
2.3 結び目のザイフェルト曲面
2.4 曲面の手術
2.5 結び目の最小種数
2.6 ジョルダンの閉曲線定理とその一般化
2.7 素な結び目への分解定理
章末問題

第3章 基本群とホモロジー群
3.1 基本群の構成
3.2 被覆空間
3.3 基本群のファイバーへの作用
3.4 曲面の基本群
3.5 曲面のホモロジー群
3.6 結び目補空間の基本群とホモロジー群
章末問題

第4章 カンドル
4.1 3 彩色数
4.2 n 彩色数
4.3 カンドル
4.4 共役カンドル
4.5 双カンドル彩色
4.6 環と加群
4.7 アレキサンダーカンドル
章末問題

第5章 結び目と行列
5.1 白黒塗り分けとグラフ
5.2 ゲーリッツ行列
5.3 結び目の退化指数とねじれ不変量
5.4 行列の単因子と初等イデアル
5.5 結び目の符号数
5.6 ゲーリッツ行列とn彩色数
章末問題

第6章 アレキサンダー多項式
6.1 ザイフェルト行列
6.2 アレキサンダーイデアル
6.3 アレキサンダー多項式
6.4 スケイン関係式
6.5 アレキサンダー多項式の性質
6.6 結び目補空間の無限巡回被覆
6.7 無限巡回被覆とアレキサンダー加群
6.8 アレキサンダーカンドルとアレキサンダー加群
章末問題

第7章 ジョーンズ多項式
7.1 カウフマンの括弧多項式
7.2 ジョーンズ多項式の構成
7.3 スケイン関係式
7.4 鏡像のジョーンズ多項式
7.5 連結和のジョーンズ多項式
7.6 交代結び目の最小交点数
7.7 ジョーンズ代数
7.8 テンソル積を用いたジョーンズ代数の表現
7.9 ジョーンズ多項式と状態和
章末問題

第8章 カラードジョーンズ多項式
8.1 ジョーンズ多項式の並行化
8.2 ジョーンズ{ウェンツル冪等元
8.3 カラードジョーンズ多項式
8.4 テンソル積表現との関係
章末問題

第9章 量子R-行列とカラードジョーンズ多項式
9.1 sl2 とその表現
9.2 sl2 の普遍包絡環
9.3 量子群Uq(sl2) とその表現
9.4 ジョーンズ代数との関係
9.5 普遍R-行列
9.6 普遍R-行列の表現
9.7 カラードジョーンズ多項式の構成
9.8 カラードジョーンズ多項式の例
章末問題

第10章 双曲空間と双曲体積
10.1 双曲平面のモデル
10.2 直交座標
10.3 極座標
10.4 直角双曲三角形
10.5 双曲空間のモデル
10.6 双曲四面体のグラム行列
10.7 シュラフリーの関係式
10.8 直交双曲四面体の体積
10.9 理想四面体の体積
章末問題

第11章 双曲結び目とPSL2(C) 表現
11.1 PSL2(C) の元の分類
11.2 結び目群の放物型表現
11.3 双曲結び目の補空間の理想四面体分割
11.4 8 の字結び目の補空間の理想四面体分割
章末問題

第12章 体積予想
12.1 カラードジョーンズ不変量の体積予想
12.2 8 の字結び目の体積予想
12.3 2 重対数関数の解析接続
12.4 ホワイトヘッド絡み目の体積予想
章末問題

第13章 SL2(C) 表現と体積予想
13.1 体積ポテンシャル関数
13.2 量子R-行列のポテンシャル関数
13.3 四面体分割とその貼り合わせ
13.4 鞍点法
13.5 PSL2(C) 表現との対応
13.6 双曲体積
13.7 完備性
13.8 体積予想の証明の障壁
13.9 体積予想の一般化
章末問題

章末問題の解答
参考文献
索 引

Author(s): 村上 順
Publisher: 森北出版
Year: 2021

Language: Japanese
Pages: 224

はじめに
目次
第1章 結び目
1.1 結び目の数学的扱い
1.2 結び目の図とライデマイスター変形
1.3 結び目,絡み目の例
1.4 結び目の連結和
1.5 結び目の暴小交点数
1.6 結び目解消数
1.7 絡み数
1.8 タングル
1.9 圏
1.10 組みひも群
1.11 組みひもと結び目
章末問題
第2章 曲面と結び目
2.1曲面
2.2 オイラー数と種数
2.3 結び目のザイフェルト曲面
2.4 曲面の手術
2.5 結び目の最小種数
2.6 ジョルダンの閉曲線定理とその一般化
2.7 素な結び目への分解定理
章末問題
第3章 基本群とホモロジー群
3.1 基本群の構成
3.2 被覆空間
3.3 基本群のファイバーヘの作用
3.4 曲面の基本群
3.5 曲面のホモロジー群
3.6 結び目補空間の基本群とホモロジー群
章末問題
第4章 カンドル
4.1 3彩色数
4.2 n彩色数
4.3 カンドル
4.4 共役カンドル
4.5 双カンドル彩色
4.6 環と加群
4.7 アレキサンダーカンドル
章末問題
第5章 結び目と行列
5.1 白黒塗り分けとグラフ
5.2 ゲーリッツ行列
5.3 結び目の退化指数とねじれ不変量
5.4 行列の単因子と初等イデアル
5.5 結び目の符号数
5.6 ゲーリッツ行列とn彩色数
章末問題
第6章 アレキサンダー多項式
6.1 ザイフェルト行列
6.2 アレキサンダーイデアル
6.3 アレキサンダー多項式
6.4 スケイン関係式
6.5 アレキサンダー多項式の性質
6.6 結び目補空間の無限巡回被覆
6.7 無限巡回被覆とアレキサンダー加群
6.8 アレキサンダーカンドルとアレキサンダー加群
章末問題
第7章 ジョーンズ多項式
7.1 カウフマンの括弧多項式
7.2 ジョーンズ多項式の構成
7.3 スケイン関係式
7.4 鏡像のジョーンズ多項式
7.5 連結和のジョーンズ多項式
7.6 交代結び目の最小交点数
7.7 ジョーンズ代数
7.8 テンソル積を用いたジョーンズ代数の表現
7.9 ジョーンズ多項式と状態和
章末問題
第8章 カラードジョーンズ多項式
8.1 ジョーンズ多項式の並行化
8.2 ジョーンズ-ウェンツル冪等元
8.3 カラードジョーンズ多項式
8.4 テンソル積表現との関係
章末問題
第9章 量子 R-行列とカラードジョーンズ多項式
9.1 sl₂ とその表現
9.2 sl₂ の普遍包絡環
9.3 量子群 U_q{sl₂) とその表現
9.4 ジョーンズ代数との関係
9.5 普遍 R-行列
9.6 普遍 R-行列の表現
9.7 カラードジョーンズ多項式の構成
9.8 カラードジョーンズ多項式の例
章末問題
第10章 双曲空間と双曲体積
10.1 双曲平面のモデル
10.2 直交座標
10.3 極座標
10.4 直角双曲三角形
10.5 双曲空間のモデル
10.6 双曲四面体のグラム行列
10.7 シュラフリーの関係式
10.8 直交双曲四面体の体積
10.9 理想四面体の体積
章末問題
第11章 双曲結び目と PSL₂(ℂ) 表現
11.1 PSL₂(ℂ) の元の分類
11.2 結び目群の放物型表現
11.3 双曲結び目の補空間の理想四面体分割
11.4 8の字結び目の補空間の理想四面体分割
章末問題
第12章 体積予想
12.1 カラードジョーンズ不変量の体積予想
12.2 8の字結び目の体積予想
12.3 2重対数関数の解析接続
12.4 ホワイトヘッド絡み目の体積予想
章末問題
第13章 SL₂(ℂ) 表現と体積予想
13.1 体積ポテンシャル関数
13.2 量子 R-行列のポテンシャル関数
13.3 四面体分割とその貼り合わせ
13.4 鞍点法
13.5 PSL₂(ℂ) 表現との対応
13.6 双曲体積
13.7 完備性
13.8 体積予想の証明の障壁
13.9 体積予想の一般化
章末問題
章末問題の解答
1.6
1.13
2.6
3.4
4.10
6.1
8.5
9.6
10.1
10.2
10.10
10.14
12.4
参考文献
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索引