類書なし! “危険経穴”の解剖が一目でわかるカラーアトラス
内容紹介
●鍼灸学は,体表からの刺激で経絡の流れを変え,気血を調節してさまざまな疾病を改善するとされ,紀元前3~5世紀の『黄帝内経』には,その特異的な場所として295個の経穴が記録されている.
●一方,『素問・診要経終論篇』には“凡刺胸腹者,必避五蔵”(胸腹の間を刺鍼する場合は,五蔵を刺して傷らないように注意する)とあり,安易な刺鍼は死を招くおそれのあることが指摘されている.
●本書は,特に重篤な鍼灸医療事故につながる経穴を選んで“危険経穴”とし,断面像とシェーマで,当該経穴周辺の解剖を見開きで示した.これにより,刺鍼に伴う重大事故の危険性についてわかりやすく解説した.
●医療事故を事前に防ぐためにも,ぜひお読みいただきたい一書.
Author(s): 髙橋 研一, 吉備 登, 王 財源
Publisher: 医歯薬出版
Year: 2011
Language: Japanese
Pages: 125
執筆者一覧
序文
安全で効果的な鍼灸治療のために
第I部 鍼灸医療事故の現状とリスクマネジメント
はじめに
1.事故は繰り返す
1.風化させてはいけない,御巣鷹山は事故防止の聖地
2.航空機,鉄道,スペースシャトル,船舶および原子力発電所などの事故は繰り返している
3.あとを絶たない医療事故
4.100%安全な医療を提供できるのか?
5.リスクマネジメントへの取り組みは遅れている
2.最近の鍼灸界における医療過誤とその対策
1.鍼灸医療過誤の時代変化
2.鍼が原因となった医療過誤377件の内訳
3.鍼が原因となった医療過誤の時代変化
3.気胸
4.折鍼・埋没した鍼
5.中枢神経・末梢神経・血管などの損傷
6.化膿・感染
1.化膿とは
2.感染とは
7.脳循環不全による失神(いわゆる脳貧血)
8.関西医療大学付属鍼灸治療所におけるリスクマネジメント
1.ヒヤリ・ハットなど情報システムの流れ
2.鍼灸医療における事故防止の取り組み
3.鍼灸医療事故発生防止のための注意事項
9.関西医療大学付属鍼灸治療所における事故に関する報告
1.鍼に関する報告
2.灸に関する報告
3.鍼灸以外のインシデント・アクシデントの報告
用語の解説
第II部 危険経穴の断面解剖アトラス
1.刺鍼を避ける部位と注意
2.顔面部の刺鍼の注意
3.部位別の危険経穴
1.任脈・督脈 [CV2~15・GV1~8]
2.腎経の流注 [KI22~27]
3.膀胱経(1行線)の流注 [BL11~21]
4.膀胱経(2行線)の流注 [BL41~50]
5.瘂門/大椎 [CV23~24・GV13~27]
6.兪府 [KI22~27]
7.気戸/期門/日月 [ST13~18]
8.睛明 [BL01]
9.風府/風池 [GV16・GB20]
10.人迎/扶突 [ST09・LI18]
11.承泣/四白 [ST01・ST02]
12.天突 [CV22]
13.膻中 [CV17]
14.歩廊 [KI22]
15.鳩尾 [CV15]
16.中脘 [CV12]
17.曲骨 [CV02]
18.肺兪/魄戸 [BL13・BL42]
19.心兪/神堂 [BL15・BL44]
20.膈兪/膈関 [BL17・BL46]
21.肝兪/魂門 [BL18・BL47]
22.脾兪 [BL20]
23.腎兪 [BL23]
24.肩髃 [LI15]
25.尺沢/曲沢 [LU05・PC03]
26.内関 [PC06]
27.神門/太淵/大陵 [HT07・LU09・PC07]
28.環跳 [GB30]
29.殷門 [BL37]
索引
一般用語
欧あいえおかき
くけこさしせ
そたちつてとなにねのはひふ
へほまやらわ
経絡・経穴用語
あいうえおかき
けこしすせそたちつ
てとなにねはひふへほめゆよるれわ