線型代数対話 第1巻 圏論的集合論 集合圏とトポス

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本書は、シリーズ「線型代数対話」の第一巻である。にもかかわらず、「いわゆる線型代数」で
扱わ れる話はほぼまったく登場しない。本書の志とは、著者二人による対話という形をとりな
がらもっとも広い意味における線型代数の沃野(数学全体を含む)を圏論的に鳥瞰しつつ、蛇のよ
うに地べたを這いずり回りながら進むことにある<.br> 第一巻では「圏論的集合論」を扱うことにする。より詳しく言えば、「集合と写像の全体から
なる世界」=「集合圏」(そしてその一般化としての「トポス」)の概念を、圏論の基礎概念を準
備した上で「定義」し、「もっとも広い意味における線型代数」の基盤に据える。すなわち、
「集合圏」を圏論的に定義しようと試みる中で圏論の基本概念の理解が深まり、「もっとも広
い意 味での線型代数」(数学全体を含む)を自在に探求できるようになるのが第1巻での目指すと
ころである。

Author(s): 西郷 甲矢人, 能美 十三
Publisher: 現代数学社
Year: 2021

Language: Japanese
Pages: 190
Tags: Category Theory

まえがき
目次
第1話
1. いまさら線型代数といわれても
2. 圏論の方へ
3. 圏の定義
4. 単射・全射・同型射
5. 選択公理
第2話
1. 終対象,要素,部分
2. 積
3. 解
第3話
1. "X×1=X"
2. 引き戻し,そしてすべての有限極限
第4話
1. 双対性
2. 余積
3. 冪
第5話
1. アナロジーとしての関手
2. 自然変換
3. 冪再訪
第6話
1. 圏論の核心へ
2. 積と冪との深い関係
3. 随伴
第7話
1. 随伴の復習を少々
2. 射圏,そしてその一般化へ
3. 一般射園は楽しい
4. 極限再訪
第8話
1. 有限極限の存在
2. 分配法則
3. 極限,余極限の保存
4. カルテジアン閉圏
第9話
1. トポス
2. 像の圏論的取り扱い,単射全射分解
3. 集合圏とはなにか
第10話
1. 集合圏,ついに定義される
2. 集合論ことはじめ
第11話
1. 冪対象
2. 単集合射
3. 「写像」の構成
4. 要素の対応が写像を定めること
第12話
1. スライス圏における極限,余極限
2. トポスの基本定理
第13話
1. 論理の初歩
第14話
1. 随伴としての量化子
2. 双対圏と反変関手
3. Oh, that Yoneda
あとがき
参考文献
索引