幾何学的な線形代数: 基礎概念から幾何構造まで

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線形代数はいまや現代数学の土台となっている.本書では,線形代数の基礎的事項から現代幾何学の入り口までを,幾何学的なイメージで捉えられるように解説.「数理科学」の連載「幾何学的な線形代数-いかにしてイメージで捉えるか」(2018年1月号から2020年11月号)の待望の一冊化.

Author(s): 戸田 正人
Series: SGCライブラリ 168
Publisher: サイエンス社
Year: 2021

Language: Japanese
Pages: 168

まえがき
第1章 序章
1.1 数ベクトル空間
1.2 ベクトル空間の構造
1.3 線形写像による同一視
1.4 アフィン構造
1.5 次元
1.6 行列表現
第2章 行列式
2.1 平面と空間の行列式
2.2 実行列式の符号
2.3 n次元体積と行列式
2.4 掃き出し法と積公式
第3章 線形変換の不変部分空間
3.1 線形変換の標準形と不変部分空間
3.2 固定点としての不変部分空間
3.3 位相幾何における固定点定理
第4章 ジョルダン標準形
4.1 凸錐
4.2 ブラウワーの不動点定理とペロン-フロベニウスの定理
4.3 ジョルダン標準形
第5章 2次形式
5.1 直交変換の可約性
5.2 2次形式
5.3 2次形式の符号
5.4 直交変換
第6章 ローレンツ変換
6.1 退化部分空間
6.2 カルタン-デュドネの定理
6.3 ローレンツ変換
6.4 放物型変換の表示
第7章 対称変換
7.1 計量と2次対称形式
7.2 簡約可能性と固有値
7.3 双曲平面上の対称変換
7.4 ローレンツ対称変換
7.5 随伴変換
第8章 エルミート計量
8.1 標準エルミート計量
8.2 エルミート形式とその表現
8.3 ユニタリ変換とエルミート変換
8.4 複素ローレンツ変換
第9章 可換な線形変換の族
9.1 複素正規変換と同時対角化
9.2 シューアの補題と実正規変換
9.3 多項式環と線形変換
9.4 線形変換の多項式とジョルダン標準形
第10章 合同変換群
10.1 線形変換群と幾何
10.2 ユークリッド合同変換群
10.3 球面幾何
10.4 等方性と三角形の合同条件
10.5 メビウス変換
第11章 双曲幾何
11.1 双曲空間
11.2 双曲距離
11.3 双曲合同変換
11.4 余弦定理と空間の広がり
第12章 双曲モデルと無限遠境界
12.1 無限遠境界としての零錐
12.2 メビウス変換の特徴づけ
12.3 ポアンカレモデル
12.4 上半平面モデルによる合同変換の表示
第13章 等方的空間の幾何
13.1 三角形の内角の和
13.2 空間の一般論
13.3 等方的空間
第14章 等方的空間と曲率
14.1 三角形の内角とガウス-ボンネの定理
14.2 定曲率空間としての等方的空間
14.3 等方的空間の距離関数
第15章 変換群の幾何と代数
15.1 等方的空間の幾何と変換群
15.2 四元数体とSU(2),SO(3),SO(4)
15.3 商空間と束
第16章 行列群
16.1 行列の指数関数
16.2 リー群としての行列群
16.3 リー環
第17章 束の変換群
17.1 キリング形式
17.2 球面上の単位接ベクトル束
17.3 曲面上の円周束
17.4 べき零性と可解性
第18章 一意化と幾何モデル
18.1 被覆
18.2 曲面の一意化
18.3 3次元幾何モデル
参考文献
索引
欧アカサ
タナハ
マヤラ