関数論外伝 —Bergman 核の100 年—

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20世紀初頭Lebesgue積分論の確立を機に発達した関数解析学の中から、複素解析の新しい芽としてBergman核が生まれた。この関数は、天才数学者Riemannが直観でとらえた写像に明示公式を与えるとともに、後に非常に強力な$L^2$評価式の方法の成立を促した。本書の目的はBergman核についてその一世紀にわたる進展を振り返り、Bergmanを含む主要な研究者たちの業績や風貌を記しながら、最近の複素幾何の研究の動向をも概観することである。

Author(s): 大沢健夫
Publisher: 現代数学社
Year: 2022

Language: Japanese
Pages: 208

まえがき
目次
第1話
1. 再生核とBergman核
2. Bergmanと核関数
3. 再生核とその起源
参考文献
第2話
1. 一意化定理への道
2. Bergman理論の展開
3. 小平理論とBergman核
参考文献
第3話
1. 小林先生の思い出
2. 多変数関数論とBergman核
3. Bergman核の境界挙動
参考文献
第4話
1. 定義しかなかったBergman計量
2. 双正則写像とBergman核の境界挙動
3. \bar{\partial}-Neumann問題と Bergman核
参考文献
第5話
1. 第一人称のリアリティー
2. 強擬凸と弱擬凸
3. Kohn予想とCatlinの定理
4. Catlinとの遭遇
参考文献
第6話
1. 数学は自然科学か
2. ぼくらのBergman核
3. 弱1完備多様体
参考文献
第7話
1. 腑に落ちるということ
2. Cousinの問題と\bar{\partial}方程式
3. 直線束の曲率とコホモロジーの消滅
4. Grauertの完備計量とL²評価
参考文献
第8話
1. 鹿ヶ谷の夢
2. 完備Kähler多様体上のL²理論
3. L²拡張定理
4. 新たな課題
参考文献
追記
第9話
1. 知識とは何か
2. ウェーブレットとサンプリング
3. 補間問題における密度概念
参考文献
第10話
1. マサチューセッツのセレブな面々
2. 吹田予想への応用
3. Bergman計量の完備性をめぐって
参考文献
第11話
1. Ligockaさんは美人ですか
2. レースの顛末
3. 吹田予想解決の余波
参考文献
第12話
1. サマーセミナーとその継承
2. 新たな可能性
3. ベルンソンが証明しています
参考文献
あとがき
索引